家作りの一つに、「スーパーウォール工法(SW工法)」という手法があります。
デザイン、耐震性、断熱性などの住まいに求める機能は様々ありますが、このSW工法は既存の2つの工法の良い面を上手く組み合わせることで、住む人にやさしい家作りを可能にしています。
家の構造は住宅選びのベンチマークとしてSW工法は関心が高まっており、SW工法を行っているのをプラスポイントに明記されている物件も多く存在します。
本記事ではスーパーウォール工法の特性と、住む人にとってどのようなメリットがあるのかをご紹介します。
SW工法の大きなメリット2つ
1.優れた気密性と断熱性
スーパーウォール工法は、日本の伝統工法である木造軸組工法とツー・バイ・フォー工法で知られている北米発祥の壁式工法の各々の長所を組み合わせることで誕生しました。
スーパーウォールとは、硬質ウレタンフォームを使用した気密性・断熱性が極めてに高いパネルです。
木造軸組工法でつくられた建物の天井・床・壁を、スーパーウォールを用いて囲むモノコック構造といわれる工法のもので、家全体が大きな魔法瓶(温度が変わらない)の働きをし、家の中の空気を外に逃がさない効果をもたらします。
それにより夏は涼しく冬は暖かく、春夏秋冬を快適に過ごすことができるのです。
2.災害に強い独自の構造
一般的な木造住宅の場合は地震が起きた際に柱に力が集中し、建物全体がねじれてうねりやすいというデメリットがあります。
しかし、スーパーウォール工法では、独自のモノコック構造により家自体が箱のような状態になるため、外から加わる力が建物全体に分散されます。
また、使用されるパネルの耐震強度は建築基準法では木造最高水準の「壁倍率5倍」の認定を受けています。
通常の「壁倍率2.5倍」パネルと組み合わせることで効率よく災害に強い家づくりを実現しています。
SW工法による高機能住宅のメリット
1.家族が安心して暮らせる住まいを実現できる
使用されるパネルには、ほかにも優れた点があります。
子どもの声や走りまわる騒音、ペットの鳴き声に楽器やオーディオの音などは、ご近所への音漏れが心配になりますが、こちらのパネルに使用されている硬質ウレタンフォームは優れた遮音性を持っているので、気になる生活音によるストレスが軽減されます。
2.住む人の健康をサポート
スーパーウォール工法でつくられた住宅には計画換気システムというものが導入されており、家全体の空気の流れをコントロールできるのです。
例えば、一般的な2階戸建て住宅で概算すると、約2時間で家中の空気を完全に入れ替えることが可能で、換気フィルターがホコリや花粉、有害物質などをカットしてくれます。
また、使用されるパネルは吸湿性にも優れているので、カビやダニが発生しにくいというメリットもあります。
これにより花粉症やアレルギーを抑えることが期待できます。
SW工法で、お住いの性能を上げて快適な暮らしを。
日本の主流である木造住宅は昔からの技術を用いて理想のデザインを形にできるといった特性があるものの、耐震性の弱さや気密性の低さがやはりデメリットになります。
しかし、スーパーウォール工法は壁式工法を取りいれることでこのデメリットを克服し、デザイン性と快適さの両立し、より高い安全性も実現しました。
住む人の快適さは目には見えないものですが、この先ずっと長い年月を過ごすことになる家にとって重要なポイントです。
住宅選びの際は、ご家庭のライフスタイルにはどんな家が快適なのかを想像し、家の構造という点に着目してみてはいかがでしょうか?
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